歯ぎしりと病気の関係性とは?

歯ぎしりは睡眠中に歯を動かして音を鳴らす行動ですので、

家族や友人に言われて初めて気が付く、

という方が多いのではないでしょうか。

私は、友人に「カリカリと、物をかんでいるような音」と

言われて、びっくりしました。

でも、そういえば朝起きた時に

下の歯が痛かった記憶があります。

寝ている間でも無意識に

歯を食いしばっているんでしょうね。

歯ぎしりが原因で起きると思われる病気

歯ぎしりを繰り返すと

歯や体に大きなダメージを与えるので、

睡眠時無呼吸症候群や自律神経失調症

引き起こす可能性があると

考えられています。

歯ぎしりと病気の関係性について

説明しますので参考にしてみてくださいね。

睡眠時無呼吸症候群

歯ぎしりと関係する病気の中でも

怖いものの一つが睡眠時無呼吸症候群。

これは名前の通り、

睡眠時に無呼吸(10秒以上呼吸が停止している)状態が

繰り返される病気です。

具体的には、眠っている7時間のうち

無呼吸が30回以上か1時間のうち

30回以上無呼吸であれば

睡眠時無呼吸症候群であると診断されます。

睡眠時無呼吸症候群が怖いのは

突然死のリスクを高めるため。

この病気になると夜の間ぐっすりと寝られないため、

睡眠の質が下がり、

居眠り運転につながって

交通事故のリスクが上がります。

また、睡眠時無呼吸症候群の人は

高血圧や糖尿病などの

生活習慣病になりやすいと考えられていて

健康的な人よりも

死亡率が高いことがわかっています。

でも、歯ぎしりと睡眠時無呼吸症候群って

どのような関係性があるのかしら?と思いますよね。

歯ぎしりと睡眠時無呼吸症候群との関係性

実は、歯ぎしりと

睡眠時無呼吸症候群の関係については

現在のところ、詳しく解明されていません。

その一方で、歯ぎしりをしている人のうち、

睡眠時無呼吸症候群である人の割合は

歯ぎしりをしない人と比べて

高いことがわかっています。

実際、スタンフォード大学の研究では

睡眠時無呼吸症候群の人のうち、

約7割が歯ぎしりをするという結果が現れています。

このことからも、歯ぎしりと

睡眠時無呼吸症候群には

何らかの関係性があると考えて良いと思います。

自律神経失調症

また、歯ぎしりは自律神経失調症も

引き起こすと考えられています。

これは、歯ぎしりをすると睡眠不足になるためです。

歯ぎしりは睡眠が浅い状態で引き起こされることが多く、

眠り始めてからすぐに歯ぎしりをすると

目が覚めてしまって

再び寝付けないという人は少なくありません。

また、目覚めたときも眠さが残っていて

慢性的に睡眠不足であるという人も多いです。

歯ぎしりによって睡眠不足になると自律神経のうち、

寝ている間に働く副交感神経が働かず、

体を動かすために使われる

交感神経が優位な状態が続きます。

睡眠中も交感神経が働くと脈や呼吸が速くなったり、

体温が高くなったりと

さまざまな不調につながるのです。

これらの症状は自律神経の乱れによって

引き起こされる自律神経失調症の症状の一つであり、

放っておくとうつ病や

がんにつながる危険性もあると考えられています。

そのほかの病気

このほかにも、歯ぎしりは

さまざまな病気と関係があります。

中でも、歯ぎしりの人に多いのが

顎関節症や歯周病などです。

歯ぎしりによってあごや歯茎に

大きな力が与えられると

あごの骨や歯茎が損傷して、

顎関節症や歯周病につながってしまうからです。

歯ぎしりがさまざまな病気を引き起こす原因と

なることがわかったら、

原因を知って早めに対策をしましょう。

歯ぎしりの原因としては

ストレスやかみ合わせの悪さが知られていますが、

これらに心当たりがないのに、

歯ぎしりが続く人は

逆流性食道炎が原因であるのかもしれません。

逆流性食道炎とは

何らかの原因によって胃酸が逆流し、

食堂が炎症を起こしている状態です。

歯ぎしりとは関係がないように思えますが、

逆流性食道炎になると

胃酸によって酸性になった口の中を

中性に戻すために唾液の量が増え、

歯ぎしりが起きていると考えられます。

実際、歯ぎしりに悩む逆流性食道炎患者に

胃酸を抑える薬を処方すると

歯ぎしりが抑えられたという症例も見られています。

気になることがある人は

医師の診察を受けてみると良いでしょう。

歯ぎしりは自分でなかなか気が付きにくく、

家族や友人などから指摘されることで

気が付くことが多いです。

歯ぎしりは体に負担をかける行為で、

そのまま放置しておくと

睡眠時無呼吸症候群や自律神経失調症に

つながる危険性があります。

原因を理解し、早目の対策を取ったほうがいいでしょう。

どうしても歯ぎしりが治らない人は

一度専門医の診察を受けるのがおすすめです。

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